わたしはもうわたしだけでつくられているのではないのだ。
芽を気にして過食部がちいさくなっちゃったと笑っていたじゃがいも。目が痛くなりながら切ってくれた玉ねぎ。ごろごろのお肉。ごはんをつくって待っていてもらうのははじめてだった。前日の段階ですでに、わあ!わあ!と思っていたけれど、ほんとうにほんとうにうれしくて、こんなにあたたかいものなのかとびっくりした。
そもそも、くっくっく…わたしのごはんがあなたの血となり肉となっていくのよ、なんて思いながらこれまでつくっていたものだから、逆の立場になってみると、なんだかおかしくって笑っちゃった。ひとつひとつの具材がいとおしいし、それが自分のなかに吸収されていくのを想像すると心強い気持ちになった。わたしはもうわたしだけでつくられているのではないのだ。
はじめてのことはまだまだたくさんあるし、立場が変わってはじめてわかることもまだまだたくさんあるね。いつも新しい気持ちに出会わせてくれてありがとう。これからもたくさんの新しいことに出会っていこうね。
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