なんかわかんないけど

なんかわかんないけど熱い日だった。 

熱い!絶対にこの人だ!と思った人に会うことができた。すぐに会えちゃうものなんですよ。すごいですね。初対面なのに急に涙が溢れてしまった。柔和でいて、人間的。本当に必要なものはこの世に無いこと。でも、それぞれには本当に必要なものがしっかりあること。「常に変化している」ということは変化していないこと。相手と対峙することでしか自分のことはわからないこと。きちんと自分に向かうこと。胸が熱くなるような自分だけの瞬間を大事にすること。ね、ただそれだけよ。

 
「そこは歌舞伎町だから問題なし」 こんな場所があるのかと思う反面、思った通りだ、踏み入れたこともないこの地をそういう地だとずっと昔から感じていたのよ、と思った。4階建ての作品の、4階部分、「スクラップ」の瀬戸際に立ちすくんで。どこかの美術館で何年か前に見た平面の「スーパーラット」。破壊に向かうビルの中で、とっても生き生きしていて、スーパーラットそのものだった。  
すべてがアートで、すべてはつくられているのに、やっぱりそこは依然として解体予定の歌舞伎町振興組合ビルで、でもそれ自体も元々"つくられたもの"、で。なにが"つくられて"いて、なにが現実なのか。その境目があまりに巧妙に曖昧にされていて、会場を出てから世の中が面白おかしくって、あほらしくって。特にあほらしい、いかつい、ぎらっぎらの看板ばかりの歌舞伎町なんかは最高だった。ああ、この瞬間だ、と思った。わたしだけの瞬間。


あと、なんかわかんないけど、去年の誕生日、お昼のハンバーグを消化しながら、渋谷の入り乱れる陸橋の上で、「東京で出会ったものやことや人たちが大好きだ」と、「生きていてよかった」と、思ったことを思い出して、ぽっ、としたよ。 

あした、というか今日。たのしみだな。
全部切り離してすすんでいくのではなくって、飛び込んだその先で、ちゃんと関係を築けるようになった。もう1年前なんだね。

 なんかわかんないけど、今度髪でも染めにいこう。
なんかわかんないけど、って思っているものほど、ちゃんとわかっているものなんだよね。

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