ふかく、つよく、やさしく
1/24(sun) Wienners @恵比寿リキッドルーム
言葉なんかいらない、ふかく、つよく、やさしく。ただふかく、つよく、やさしく…
玉屋2060%のその言葉が身体の中をこだまする。
聴いたというよりも、みたライヴだった。うごめくバンドの色とか熱みたいなものが全部見えた気がした。それは今までにはない体験で、すごく、すごく、響くライヴだった。
正直、Wiennersのことはずっと見てきたわけじゃないし、数えられるくらいしかライヴも見たことないのに、このバンドが復活して本当に良かったって心のずーっと底から思えるのってものすごいことじゃない? こんなバンドが同じ世の中に存在していることがたまらなく嬉しい。つつみかくさず、きっと、ありのままの、なんだろう、こう、着飾らない、なんて言い表せばいいのかわっかんないけど、本当にそのままの。そのままなの。驚くことに、いろんな出来事があって、いろんな時間を経てきた彼らなのに、メンバーも変わっているのに、一番初めて、2013年の夏のベイキャンプで彼らを見たときと、同じ印象を受けたんだよな。でも決して意識しているものではないと思うんだよな。なんというか、同じ空気を引き継いでいるというよりも、どうなってもWiennersはWiennersなんだよなぁって思った。
当然変わったところもたくさんあるんだろうけれど、素直にわたしはそう思ったんだよ。
一度だけ、「下北沢にて」でひとりで弾き語る玉屋2060%をみたことがある。あのときわたしはどう感じたんだっけ。走り書きしたメモはどこへやったっけ。風景はしっかり目に焼き付いているのに、思い出せない。悔しくなって、Wiennersのライヴの後、誰にも急かされちゃいないのにいそいでノートに溢れ出す言葉を書き連ねた。
「大切なものは、自分の手で守るんだ」そう、つよく叫ぶ玉屋2060%。
わたしの大切なものってなんだろう。たくさんのものを思い浮かべてみても、なかなかピンとこない。どうしてピンとこないんだろう。きっと失ったら、きっと悲しいのに。
ずっとそれを考えていた。ひとつだけピンとはこなくても、考えれば考えるほど、当てはまるものを自分の中に見つけた。胸にしまっておこうと思う。ふふ。
ピンとこなかった大切なものすべてと媒介しているそれが、わたしにあることが嬉しくって、ほっとしたら涙が出た。
0コメント