この本が、世界に存在することに

な〜んでだろうな〜って思っていたことがきれいさっぱり払拭された。
わたしはしっかり図書館に行くべきだ。
装幀を眺めること、いろんなフォントが我先に、と目に入ってくる感覚、そうやってきれいに整頓された本棚を端から点検する行為。絶対にここに読むべき本、読みたい本があるという確信。

帰省したときは、馴染み深い図書館に足を運び、本が所定の位置に在ることを確認しに行く。
例えば、恩田陸『ユージニア』。その隣に大好きな作品、角田光代の『この本が、世界に存在することに』があったなんて今まで気づかなかった。ずっと通っていた恩田陸の棚。そういうふうにして、中学生のわたしもきっとこの本を手に取ったんだろうな、となんだか微笑ましく思った。
あとは中学生の頃、一時期トリイ・ヘイデンの本を片っぱしから読んでいたこともすっかり忘れていたなぁ。

小説の棚だけでなく、図書館学の棚や社会問題の棚、グリーティングカードの棚、絵本の棚、ライトノベルの棚、文章についての棚、パソコンに関する棚。いろんな棚に、わたしの大切な本があった。
そうそう、この棚のこの本、あの時期に読んで、あんなことを考えていた。そんなことを思い出せるのが嬉しい。依然として、そこにその本が存在していることが嬉しい。

いろんなこと、思い出すばかりだけれど、思い出せることが嬉しいし、せっかく思い出したんだから大切にまたしまっといてあげようっと。

そして、とっても久しぶりに、読みたい本がまだまだこんなにもある!とワクワクした。


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