透明だからなくならない

きゅっ

考えて頭の隅に置いておくには窮屈すぎるので、たとえばここに、ひとつひとつをしっかり整頓していこう。キラキラの星のシールとか、パンダのシールを貼って、大切に綺麗に飾っていこう。


BUMP OF CHICKENはいつもわたしを見透かしてくる。中学校の頃初めてお兄ちゃんから聴かされた「車輪の唄」、借りたCDの中から自ら選び取った「ギルド」、どうしようもない気持ちを託した「時空かくれんぼ」、過去や未来を思って途方にくれた「R.I.P」、夜道でわたしを力づけてくれた「ランプ」、眠れないときの「Title of mine」、あの日のことを思いだす「透明飛行船」、あの瞬間、あの空気、あの全てを綺麗な光に包んでくれる「ray」、全部好きだ。どれだけ長い間、どれだけしっかりと、丁寧に、自分を重ねてきたのか、聴くだけで手に取るようにがわかる。すぐにそのときの自分の手を掴むことができる。こんな風に思える音楽はない。知っている。きっと、誰にでもそういうものはあって、BUMP OF CHICKENじゃなくたってよかったのだ。でも、わたしにとってのそれは、彼らだから、それはしっかりと受け止めて、ずっと大切にしていきたい。

あまり泣かなくなっても 靴を新しくしても
大丈夫だ あの痛みは 忘れたって消えやしない

聴く音楽が変わっていったり、音楽の聴き方が変わっていったり、変化の仕方はそれぞれだ。
きっとわたしはもう、彼らのライブに行くことはないだろうけれど、それはなにも悲しいことではない。ずっと生き続けている。今も支えになっている。それだけで十分だ。
みんなが元気だといいな。届くといい。



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