知らなくっても
天秤といえば、「揺らした天秤が掲げた方を」だね、なんて笑いながら。
違う種類のものを天秤にかけてはなやんでいる友達に「考えるのはよしな」なんて。人のことは言えない。そんなことは見透かされていて、友達はすごい。
「やりたいことやって喜んでもらえる人と笑えるようになってね」
覚えていてね、と言っていた。いろんな細切れの、くだらない悩みやせつないこと、うれしいこと。はずかしいので内容なんかはパーっと忘れてちょうだい。でも、そんなことで一喜一憂して、でもたしかに、笑いながら餃子を食べている今のこと、わたしのこと、あなたのことを、覚えていてね。
友達が、やさしい目をして南壽あさ子さんのことを話していた。もうすぐ冬だね。
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