入稿という過程とフォントには中毒性がある
トンボにトラウマがある。「インキしっかりと盛る」のメモに胸がときめく。
入稿という過程には中毒性がある。
画像は祖父江慎さんのTwitterから拝借したもの。ときめいた。
祖父江さんの装丁に出会ったのは恩田陸の『ユージニア』。
いつだったけか、中学の終わりか高校入りたての頃、
装丁にも興味があってよく図書館で美術系の本棚にもよく目を通していたことを思い出す。
そもそも『ユージニア』に出会ったのは、その装丁の本が先だったか、恩田陸の棚が先だったか、今はもう思い出せないが、その装丁の意味やなかのフォントの細やかな工夫に至るまで、若きわたしは並々ならない衝撃を受けたものだった。
主人公の目が見えないことを汲んで薄い紙を被せていたり、
読み手を不可解・不安な気分にさせるために文字一つ一つを様々な角度に傾けていたりね。
感動した。
こんな世界があるのかと。今でも鮮明に思い出せる。
実家近くの私立図書館。入り口から一番遠い、人通りの少ない棚。
隣には確か図書館学系の本が並んでいた。
後ろには大きな窓があり、緑の中から新鮮な光が差し込んでいる。
本棚の一番下、いろんなサイズのちょっと大きめの重たい本の中から好奇心でページをめくる。
その場にしゃがみこんでその本に夢中になった。
多分、そのことがもともと根底にあったからこそ、
その上にライヴや美術館、展示などのフライヤーに対する興味が積み重なっていったんだろうな〜。
そういえば去年、神奈川近代文学館でやっていた、
「装幀=菊地信義とある「著者50人の本」展」も面白かったな〜。
雑誌作り終えてからというもの、身の回りのフォントや、お店のお品書きのフォントまで
すぐにチェックしてしまうようになった。フォントっておもしろい。
ひとつひとつにこだわりとか個性があって、本当に人格を持っているみたいに踊ってる。
大好きだな〜。胸熱だ。これまた中毒だ。いつかどこかでフォントにも関わりたい。
祖父江さんの展示も忘れないようにしなくっちゃ。
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